第18章 ウェディングドレス

皆の冷やかしに、俺はあえて口を挟まなかった。

俺が否定しないものだから、連中は勝手に「図星」だと思い込んだらしい。

――誰も知らない。瀬川凪紗は、俺が家に迎える女だってことを。

隣にいた由衣がグラスを差し出し、笑って言った。

「皆さん、からかうのもほどほどにしてください。倫司様がそんな方のはずありません」

その一言が火に油だった。いっそう囃し立てる声が大きくなる。

手の中のグラスで、琥珀色の液体がちゃぷん、と揺れて細い波紋をつくった。

俺は酒を見つめながら、頭の中では瀬川凪紗のことばかり考えていた。もう寝てしまっただろうか。

そう思った途端、胸の奥がざわついて、苛立ちをごまか...

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