第189章 婚約することになった

瀬川凪紗視点

 神崎倫司が帰ったあと、私は手の中の王冠を眺めれば眺めるほど愛着が湧いて、ついに我慢できずネットで情報を調べた。最後に確認できたのはオークション。落札額は――五億。

 思わず目を見開く。

 これ、買ったの……神崎倫司じゃない?

 間違いない。そうじゃなきゃ、この王冠が私の手元にあるはずがない。

 こんな高価なものだと知っていたら、さっき神崎倫司に付き添わせて銀行へ預けに行くべきだった。

 そう思った瞬間、私はぱちんと蓋を閉め、警備を何人か連れて銀行へ行く段取りを考えた。

 そのとき、コンコンとノック。入ってきたのは上田広本だった。

「お嬢様、神崎社長、今日どうし...

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