第190章 閉じ込める

瀬川庭山の屋敷に着くと、瀬川家の連中は上から下まで妙に気合いが入っていた。瀬川香織は今日に限ってやけに仰々しい。真っ赤なドレスに、白い首筋には大ぶりのダイヤのネックレス――見せびらかす気満々だ。

その隣で、瀬川雫だけが白いワンピースを着ている。

「凪紗、来てくれたのね」

雫は私を見つけるなり、頬を赤く染めて駆け寄ってきた。恥ずかしそうに目を伏せ、ほっとしたように笑う。

「来てくれてありがとう。ずっと落ち着かなくて……でも凪紗の顔を見たら安心した」

――私を見て安心、ね。含みのある言い方。

私は気づかれないように彼女の手からそっと自分の手を抜き、薄く笑った。

「おめでとう」

雫...

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