第191章 正井家が訪ねてくる

「私、病気なんかじゃない! 放してよ、放してってば!」

瀬川香織は必死に暴れたが、何人もの使用人に押さえつけられ、あっという間に引きずるようにして部屋へ連れ戻された。

バタン、と扉が閉まった瞬間、内側から狂ったような罵声が響き渡る。聞いているだけで頭が痛くなるほどで、瀬川廷海は眉間に深い皺を刻んだ。

彼は数歩で香織の部屋の前まで行き、扉越しに怒鳴りつける。

「瀬川香織、いい加減にしろ! 静かにしないなら、今すぐ医者を呼ぶぞ!」

「今日のこと、絶対おばあちゃんに言うから! おばあちゃんが許すわけない!」

反抗的な叫びが返ってきたが、それきり急に静かになった。

瀬川庭山は苛立たしげ...

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