第192章 私も、あなたのこと嫌い

瀬川庭山が苛立ったように言った。

「今朝早くから、石川雲が『頭がくらくらするから病院に行く』って言い出してな。かかりつけに診てもらったら大したことはないって言われたのに、それでも行くって聞かない。……いいさ。要するに、正井の連中に会いたくないだけだろ」

吐き捨てるように続ける。

「香織は香織で、客が来てる最中に騒ぎを起こすし……この家は、誰ひとり手がかからない奴がいない」

庭山はため息をつきながら、ちらりと父のほうを見た。

――要するに、父に口を出してほしいんだ。

自分の妻と娘すら抑えられないくせに、父にどうにかしろって? 結局は金を出せ、って話になるに決まってる。

そう思った...

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