第201章 彼に近づく

私の勢いに押されたのか、宮本良介はもともと険しかった眉間の皺をさらに深くした。縋るような声で言う。

「凪紗、もう少しだけ……下げられないか。俺も、親父と話をつけやすいんだ」

「無理」

私は即答した。情に訴えてくるつもりなのは見え見えだ。けれど、彼の情なんて私には一円の価値もない。

「宮本良介。たった10%の持ち株が、あなたとお父様にどれほどの痛手になるっていうの。あなたのその逃げ腰は、私には『返す気がない』にしか見えない」

「時間稼ぎのつもりなんでしょうけど……私に後の手がないとでも思ってる?」

その言葉に、宮本良介の表情が露骨に強張った。

「凪紗……どうしてそんな、容赦がない...

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