第210章 瀬川庭山の処置

私の言葉が落ちた瞬間、会議室はざわざわと蜂の巣をつついたような議論に包まれた。

私は口を挟まず、ざわめきが収まるのを待ってから、改めて続ける。

「これほどの金額を、高峰宏源が一人で飲み込んだとは考えにくいです。あの人にそこまでの度胸はありません。背後にいる人物については、すでに手掛かりを掴んでいます。徹底的に洗います」

「凪紗さん、ひとつ伺っても? その人物は、うちの会社の人間なんですか?」

そう訊いたのは石川坤だった。

彼の問いに、私は首を横に振る。

「現在確認中です。申し訳ありませんが、現時点では公表できません」

「理解しました」

石川坤は頷き、続けて言った。

「ただ、...

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