第215章 だだをこねる

瀬川香織視点

瀬川凪紗が、まさか本当に私のために口を利いてくれるなんて。……私、ほんとに宮本家へ嫁げるの?

電話を切った瞬間、胸の奥が爆ぜるみたいに嬉しくなって、私はその勢いのまま宮本良介にかけ直した。声はどこか冷たかったけれど――それでも、彼はようやく認めた。婚約のことを。

通話が終わったあと、私は嬉しさで頭が真っ白になりそうだった。

ついに、宮本家に嫁げる。

この数日、どれだけ笑われたと思ってるの。

もしこのまま宮本家に入れなかったら、これから先もずっと、もっと酷く笑われ続ける。

そう思った途端、この吉報を今すぐ父と母に知らせたくなった。

「そう。なら、こちらも準備を始め...

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