第217章 みんな金を出せ

俺があそこまで取り乱したせいで、父はさすがに怯んだらしい。言葉も出ないまま、その場に突っ立っている。そこへ、瀬川雫が二階から降りてきた。

剣呑な空気を見て取るなり、雫は慌てて父の腕を掴み、ソファに座らせる。そしてポケットからカードを一枚取り出し、差し出した。

「お父さん。このカードに6000万ちょっと入ってるの。普段お小遣いでもらってた分で……私、1円も使わずに貯めてた。全部ここにある。これを全部お父さんに渡す。足りなかったら、私が外で借りてくるから」

父はカードを受け取らず、雫を見上げた。そこに浮かんだ温かい眼差しは、私が一度も向けられたことのないものだった。

父は雫の頭を撫でて言...

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