第55章 商売

宮本良介視点

昨日の小林夫人の宴で起きた一件は、さすがに想定外だった。光希と瀬川凪紗が真正面からぶつかるなんて、あまりにも意外で。

光希は傲慢で我が強い。あんな女を「嫁にする」なんて、俺の望む形じゃない。

娶るなら――瀬川凪紗みたいに、従順で扱いやすい女がいい。

それに小林夫人は抜け目がなさすぎる。もし俺が光希を娶ったら、宮本家の財産なんて、母娘に好き放題食い潰されかねない。

今までは、光希からは距離を取ってきた。だがあの女は、しつこく俺にまとわりついてくる。

遊びなら、別に断らない。来る者拒まずってやつだ。

ただし最初から条件は決めてある。互いの生活に口出ししないこと。

そ...

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