第65章 必ずしも真心で返ってくるわけじゃない

「大丈夫だよ。もうそんなに痛くないし……正直、病院に行くほどでもなかったと思う」

 そう言いながら、私はぺろっと舌を出した。前を歩く母と松井美菜の背中を見つめる。

 わざと歩幅を落とし、宮本良介にだけ聞こえるよう小声で言った。

「ねえ、さっきのママの言葉、気にしないで。あの人、私のことが心配なだけだから。良介くんが香織姉さんと仲がいいのも知ってるし……これから先、あなたたちが会うことがあっても、私は平気」

 宮本良介は複雑そうな目で私を見る。

「凪紗、本当にそう思ってるのか?」

 私はこくりとうなずいた。

「香織姉さんとどんなに言い合いしても……私たち、血のつながった姉妹だもん...

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