第85章 退院

私が必死に取り繕おうとすればするほど、祖母の怒りは増していった。

「瀬川廷海、あんたとお兄ちゃん……いったい何を私に隠してるの!」

父は慌てたように口を挟み、私を不満げに横目で見て言った。

「凪紗の言ったことなんて、ただの作り話だろ。子どもの言うことを、なんで真に受けるんだよ」

「そ、そうだよ、おばあちゃん。私ほんとに適当に言っただけ! 絶対、当てにしないで!」

私も父に合わせて必死に取りなす。

それを聞いてようやく祖母は腰を下ろし、じろりと私を睨んだ。

「……本当に、でたらめなのね?」

私は大きく頷く。

「うん。本当に、でたらめ」

祖母は疑いを少しだけ引っ込め、ふっと言...

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