第96章 行くな

人を放り出した途端、玄関の大扉がバタン、と凄い音を立てて閉まった。

庭に立っていても、外から扉を叩く鈍い音がかすかに聞こえてくる。

執事は私の眉間の皺に気づくと、数人を連れて再び外へ出ていった。

「宮本奥様。これ以上のご迷惑行為が続くようでしたら、こちらも警察を呼ばせていただきます」

そう言い置いて少し間が空き、やがて声も叩く音も遠のいていった。

母が心配そうに私を見る。

「もういいわ。あなたは上に上がって休みなさい。今日は一日中、気を張ってたでしょう。眠れないなら、梨菜に付き添ってもらえばいい」

「うん。じゃあ、梨菜と上に行く」

頷き、部屋へ上がるなり、私はスマホを取り出し...

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