第150章

一方そのころ、江原司は自分のマンションで、スマホに飛び込んできた速報を見つめていた。

『金田家、緊急記者会見。過去の金田智哉事件について公に謝罪。「安野香苗さんは冤罪だった」と発表』

手の中のグラスがするりと滑り、床に落ちて――ぱりん、と四散した。胸の奥が、ぐちゃぐちゃに荒れる。

スマホの画面が点灯する。秘書からのメッセージ。

『江原様。安野月子が獄中で供述しました。当時、精神病院の医師を買収し、安野さんを違法に拘束、薬物を乱用していた件です。警察が捜査を開始しました』

江原司はその一行を見た途端、視界がすっと暗くなった。足元が揺れ、立っているのがやっとだった。

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