第151章

朝。安野香苗は横向きになり、隣でぐっすり眠る翔太を見つめていた。子どもらしいふっくらした頬。目の下の青みもだいぶ薄れ、呼吸はすうすうと穏やかだ。

枕元のサイドテーブルでスマホが、ぶる、と小さく震える。藤原京也からのメッセージ。短く、要点だけ。

『9時。下で待ってる』

香苗は小さく笑って『了解』と返す。起こさないよう慎重に起き上がり、翔太の布団の端をそっと整えてからキッチンへ向かった。朝食の支度をして、出来上がったものを手に取る。

それから荷物を提げ、藤原グループの最先端バイオ遺伝子ラボへ。白衣に袖を通した瞬間、背筋が自然と伸びた。

藤原京也が自ら案内し、設備や動線を一通り説明する。...

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