第154章

社長室に戻るなり、周防浅奈は大きなグラスに注がれたレモン水を一気に煽った。

喉を潤さなければ、今にも爆発しそうだった。近藤永一は、ずっとこれほどの重圧に耐えてきたというのか。

彼は幼い頃、あんなにも明るい少年だったのに。

偏屈になってしまったのは脳腫瘍の影響もあるだろうが、それ以上に、あの愚か者たちのせいだ!

どいつもこいつも、彼の頭上に胡坐をかこうと虎視眈々と狙っている。彼が非情な手段で対抗しなければ、とっくに骨までしゃぶり尽くされていただろう。

孤立無援で戦い続けてきた近藤永一の姿を思い、浅奈の視界が不意に滲んだ。

前世の私は、どうして彼を冷酷な悪魔だなどと思い込んでいたのだ...

ログインして続きを読む