第157章

周防浅奈が病院に駆けつけたとき、近藤永一はすでに昏睡状態に陥っていた。

近藤五郎が自ら傷の手当てを済ませていた。その手際は、そこらの医師よりも遥かに手慣れたものだった。

ガーゼの結び目を見つめながら、周防浅奈の胸に微かな悲哀が広がる。

かつて手術を受けた後、誰も傷のケアをしてくれる人がいなかった時、消毒や包帯の交換をしてくれたのも近藤五郎だった。

当時の彼女は、近藤五郎もまた好色な男なのだと警戒していたが、彼は余計な口を利くこともなく、ただ黙々と世話を焼いてくれただけだった。

近藤五郎が顔を上げると、今にも泣き出しそうな周防浅奈の表情が目に入った。彼はバツが悪そうに立ち上がった。

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