第167章

「近藤さん、妻にたった二千万の小切手を渡して、それで土地を抵当に入れろというのは、あまりに虫が良すぎると思いませんか? 二千万なんて、妻がブランド店で一度買い物すれば消えてしまう額ですよ」

「周防さんに関しても、四十億は会社の口座に入っていない。だから会社に返済を求めるのは筋違いだ」

周防浅奈は呆れ果てて言葉も出なかった。近藤時弥がケチなのは知っていたが、まさかここぞという場面でここまでしみったれているとは。

たった二千万で四百億の土地を手に入れようなんて、脳みそが湧いているのは彼か、それとも今井遥玲か。

だが近藤時弥は、少しも悪びれる様子がない。

「なら金を返せ。さもなくば土地の...

ログインして続きを読む