第173章

御坂寧音からの電話はすぐにあったが、それは吉報ではなかった。

「周防さん、相手が使っていたのは『使い捨て携帯』です。電源を切るとデータが物理的に消去されるタイプで、何も掴めませんでした。海外のハッカーが取引の際によく使う手口ですね」

「使い捨て携帯? 現物が手に入れば、入手ルートや通信履歴を解析できる?」

周防浅奈は少し考え込んだ。やはり石川士央が持っていた携帯は、普段のものとは違っていたようだ。

御坂寧音は一呼吸置いてから答えた。

「やってみる価値はあるわ。現物は確保できそう?」

「無理ね。誰かにゴミ箱を漁らせるわ。あと、彼のあらゆる連絡手段を監視して。奥さんはもちろん、息子の...

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