第174章

三上木作の笑顔が凍りつき、目尻が勝手に引きつり始めた。

目の前では、近藤永一が周防浅奈に覆いかぶさっている。周防浅奈の顔はトマトのように真っ赤で、髪も少し乱れていた。

いい大人である彼は、二人が何をしようとしていたか瞬時に悟り、素早く踵を返した。

「おや? 周防さんはいないんですか? おかしいですねえ」

「白々しいぞ」

近藤永一は不機嫌そうにベッドから降り、口を開いた。

「入れ」

三上木作は気まずそうに笑い、周防浅奈の方を見て、わざとらしく驚いたふりをした。

「周防さんもいらしたんですか。いやあ、私の目が急に見えなくなりましてね」

「あら、永一は名医よ。治療費を払うのを忘れ...

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