第177章

張り詰めた空気が漂う周防グループの会議室。全員の視線が、上座に座る周防浅奈の一挙手一投足に注がれていた。

提携候補である数社の資料はすでに提出済みだ。あとは会長である彼女の鶴の一声を待つばかりである。

浅奈は目の前の教科書よりも分厚い資料の山を見下ろし、頭痛を覚えた。

だが、彼女は努めて近藤永一の振る舞いを模倣し、冷徹な仮面を被ってファイルを机に放り投げた。

「私の時間を、こんな紙屑に目を通すことで浪費させる気? そもそも、どの会社も基準に達していないわ」

近藤有季が選定しなかった時点で、これらが周防グループよりも格下の企業からの媚びへつらいであることは明白だった。

大手は様子見...

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