第185章

近藤時弥の赤く充血した瞳を見て、周防浅奈は思わず笑い出しそうになった。

嫉妬? こいつが?

一体どの立場で、何を根拠に嫉妬しているというのか。

近藤時弥は彼女の冷笑を見て取ると、その顎を強く指で挟み込んだ。

「周防浅奈、忘れたとは言わせないぞ。俺だけが好きだと言っただろう。あれは嘘だったのか?」

パチン!

「言ったかしら? 記憶にないけど」

パチン!

「次、気安く触ったらその手、切り落とすわよ」

周防浅奈は彼を力任せに突き飛ばし、痛む頬をさすった。

「近藤時弥、何発狂してんのよ」

確かに、かつての彼女は近藤時弥を好いていた。だが残念なことに、それを口にしたことは一度もな...

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