第190章

津田万珠はその言葉を聞くと、すかさず周防浅奈の腕に絡みついた。

「奈々、やっぱり見捨てないでいてくれたのね。でも見てよ、パパの今の状態じゃ、会社の株を持っていたってしょうがないと思わない?」

周防浅奈は伏し目がちに、真剣に悩み始めたふりをした。

その様子に手応えを感じたのか、津田万珠はさらに畳みかける。

「社長になってまだ日も浅いじゃない? 古株連中は誰もあなたの言うことなんて聞かないわよ。やっぱり身内が必要だって。私の手元に株があれば、絶対あなたの力になれるわ」

「でも、もうお宅に5%渡しているわ」

周防浅奈は首を横に振った。

「これ以上、私の持ち株を減らすわけにはいかないの...

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