第194章

『百草書』はかなり年季が入っているようで、紙はすっかり黄ばんでいた。

書かれている内容はパートごとに別人の筆跡で記されており、様々な薬草の分類がタグ付けされている。

その大半は、周防浅奈が聞いたこともない、ましてや見たことなどない薬草ばかりだった。

七色の花を咲かせるもの、季節ごとに色が変化する毒草、ハエや蜂を呼び寄せる赤い葦……。

周防浅奈は床に座り込み、読み進めるほどに眉間の皺を深くしていった。

これは薬草の図鑑などではない。どう見ても魔女の魔導書だ。

しかし、中ほどのページに差し掛かった時、彼女の瞳が瞬時に輝いた。一目で祖母の筆跡だと分かったからだ。そこには、脳死に至ってい...

ログインして続きを読む