第205章

周防浅奈はゆっくりと湯船に浸かり、フェイスパックまで済ませ、コンディションが完璧であることを確認してから部屋を出た。

 伊東忠成はすでにアフタヌーンティーの準備を整えていた。

「周防様、まずは少しお腹に入れられてはいかがですか? 今日もお仕事でしょうか」

「ええ、そうよ。これからは私が稼いで家族を養わないといけないもの。怠けてなんかいられないわ」

 周防浅奈の言葉に、伊東忠成は返答に窮した。

 近藤永一は国をも傾けるほどの富豪……とまでは言わずとも、国内長者番付の常連である。周防浅奈が稼いで養う必要など、どこにあるというのか。

 とはいえ、お嬢様に向上心があるのは良いことだ。奇抜...

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