第234章

別荘に戻るなり、周防浅奈はサンルームへと飛び込み、誰も入ってこないようにと言い渡した。

その様子を見た伊東忠成が、心配そうに近藤五郎へ尋ねる。

「周防お嬢様、大丈夫でしょうか? あんな大きな箱を持って、一体何を……」

「さあな」

近藤五郎は油断なくサンルームのドアを見据えていた。

ほどなくして、周防浅奈はサンルームから飛び出し、今度はウォークインクローゼットへと駆け込んだ。

かつて近藤永一が彼女の機嫌を取るために贈ってくれた、真珠の耳飾りのセットがあるのを思い出したのだ。色も形も様々で、少なくとも数十個はあるはずだ。

彼女はジュエリーボックスを抱えて再びサンルームに籠城し、一時...

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