第237章

小川朔が監視カメラを切り、すべての電源プラグを引き抜くのをじっと見届けてから、周防浅奈は銀鍼を手に取り、その状態を入念に確認した。

続いて彼女は手を伸ばし、金田の脈を診る。

しかし、金田の脈象は極めて奇妙なものだった。心臓の鼓動は力強いにもかかわらず、身体の各臓器は衰弱しきっている。

周防浅奈は目を閉じ、しばしの沈黙の後、問いかけた。

「心臓移植を受けたことがあるの?」

「二度ほどね」

金田は穏やかな笑みを浮かべた。

「若者の心臓というのは使い勝手がいい。惜しむらくは、私のこの体がついていけないことだが」

「カルテを見せて」

周防浅奈はカルテに視線を落とすが、その瞳の奥底か...

ログインして続きを読む