第255章

スカイレストランに到着すると、蘆澤春香は呆気にとられた。

金箔をあしらった煌びやかな内装、そしてエントランスに横付けされた数々の高級車を目の当たりにし、思わず生唾を飲み込む。

蘆澤甘菜が彼女の袖をそっと引いた。

「春香さん、ここ浪川市で一番高いお店だって聞きました。それに近藤様の持ち物ですし、別の場所にしませんか?」

近藤永一の所有するレストランだと聞くや否や、蘆澤春香の表情は一変し、興奮した様子で声を弾ませた。

「変えないわよ。ここにする。私だって奢れないわけじゃないもの!」

彼女は確信していた。近藤永一ほどの紳士が、自分のレストランに女性を招いておいて、支払いをさせるはずがな...

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