第27章

「まだ見足りないのか?」

背後から近藤永一に抱きすくめられ、周防浅奈は鼻を鳴らした。

「あいつらがずっと我が家の庭に突っ立ってると、空気が汚れそうで嫌なの」

『我が家』という響きが殊の外心地よかったのか、近藤永一の顔に笑みが浮かぶ。

周防浅奈はここぞとばかりに畳みかけた。

「ねえ、本当に弁護士を探してくれるのよね? 私の物、全部取り返したいの」

近藤時弥に貸した物、浅川文月が身につけている装飾品、そして木島若凪が盗んだ宝石……何一つ残さず取り戻すつもりだ。

「ああ。奈々の物は誰にも渡さない」

近藤永一は彼女の耳元で低く囁いた。

「俺も含めてな」

周防浅奈は呆れたように振り返っ...

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