第31章

誰もが信じられないという顔で木島若凪を見ていた。

近藤永一が周防浅奈を好いていることは周知の事実だ。二人は幼馴染であり、その絆は特別なものだと誰もが思っていた。

だが、今の木島若凪の態度を見れば、彼女のほうが近藤永一と親密であるかのように見える。

さっきの発言も相まって、周囲からは「近藤永一と何か関係があるのでは?」「でなければ近藤家に自由に出入りなんてできないはず」といったひそひそ話が漏れ聞こえてくる。

羨望の眼差しを感じ、木島若凪は口元を歪めて得意げに笑った。自分こそが周防浅奈の親友であり、この場で唯一近藤永一と対等に話せる存在なのだ。その他大勢とは格が違う。

近藤永一は穏やかな...

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