第119章

黒田謙志が同意したとの報せを聞くと、中村奈々は歓喜して彼に飛びついた。その首に腕を回し、興奮のあまり声を上げる。

「よかった! まさか助けてくれるなんて……黒田謙志、ありがとう、本当にありがとう!」

黒田謙志は彼女の背中を軽く叩き、淡々と言い放つ。

「心配するな。俺が人をやって長谷部誠の素性を洗わせる」

中村奈々は激しく頷いた。

「うん、うん!」

彼女は爪先立ちになり、彼の薄い唇に軽いキスを落とした。

黒田謙志は一瞬呆気にとられたが、すぐさま受動から能動へと転じ、その浅い口づけを深く貪るように変えた。彼女が息を切らし、名残惜しそうに離れるまで、彼は唇を離さなかった。

中村奈々...

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