第130章

だが、あの動画の中で、山下心が愛人として罵られ、辱めを受けていた光景が脳裏をよぎり、彼女はついに覚悟を決めた。

山下心は濡れ衣だった。しかし自分は……中村奈々は、紛れもなく他人の関係に割り込んだ第三者なのだから……。

そう思うと、中村奈々の瞳から迷いの色は完全に消え失せた。

彼女は唇を引き結び、毅然と言った。

「はい……」

黒田謙志は彼女の体を締め付けていた力をふっと緩めた。長い沈黙の後、その唇が冷ややかな弧を描く。

「いいだろう……そこまで考えがまとまっているのなら……望み通りにしてやる!」

言い捨てると、彼は背を向けてドアへと歩き出した。

ドォォン――!

轟音と共に、ド...

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