第262章

デザイン部のオフィスへ足を踏み入れようとしたその時、中村奈々の耳に激しい怒号が飛び込んできた。

「部長はこの新商品のデザイン案件、私に任せるって言ったじゃない! あんた、どっから湧いてきたのよ!」

大城佑美が金切り声を上げ、鬼の形相で詰め寄っている。

「ふん。あんたが無能だから、プロジェクトマネージャーが部長に泣きついたんでしょ。私が好き好んであんたの尻拭いをしてるとでも思ってるわけ?」

佐藤蘭子は腕を組み、顎をしゃくりあげて見下ろした。その表情には、隠そうともしない嘲笑が浮かんでいる。

「佐藤蘭子! 被害者ぶらないでよ! あんたがマネージャーとデキてることぐらいお見通しなんだから...

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