第135章

「……」

栞は目を丸くし、少し怯えたような顔をした。

司は片眉を上げた。「何か問題でも? 肩を怪我してて、不自由なんだ」

確かに、不自由だろう。

命の恩人なのだから、これくらいの要求はされて当然だ。

だが、彼の口から聞くと、どうしてこうも艶っぽく聞こえるのだろう。

ましてやここは車内、二人きりの密室だ。余計におかしな気分になる。

いや、自分が気まずくならなければ、気まずくなるのは相手のほうだ。

栞は腹をくくり、彼の服を脱がそうと手を伸ばした。

だが、ジャケットを脱がせたところで問題に気づいた。彼が着ているシャツを脱がせるには、ボタンを外さなければならない。

問題は、車内に...

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