第140章

「わかっているのか?」

蓮にもわからなかった。なぜあの時、あんな選択をしてしまったのか。

美月のために、何度も栞を切り捨てた。本当に、もう愛していないからなのか?

もしそうだと言うのなら、なぜこんなにも胸が痛むのか。

彼女と完全に離れ離れになり、法的な繋がりすら失われると考えただけで、人生の無意味さに押しつぶされそうになる。

だが……。

正臣の言葉が、今も耳の奥で響いている――

『美月はショックを受けて、精神状態がかなり悪い』

『もしあの子に何かあれば、私は橘家の総力を挙げて栞を潰す!』

『今の君に、彼女を守る力があるのか?』

『神谷の現状を解決できなければ、君はまた一か...

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