第17章

栞はスマホを手に、デザイナーと料金を詰め終えると、口元をきゅっと持ち上げて笑った。

蓮はその笑みを横目で捉え、また胸の奥に居心地の悪さがじわりと広がる。

眉間にしわを寄せ、数秒考えたあと、彼は口を開いた。

「この前、お前を無理やり会社に戻させたのは……俺が悪かった」

栞は視線を上げて彼を見る。何も言わず、ただ続きだけを待った。

「俺はあのとき、お前に腹が立ってたんだ。だけど……親父とお袋は俺たちより年上だろ。どうして俺が、あの人たちに不利になることをする?」

「お前もそれは分かってる。だからこの間ずっと俺に意地を張って、会社に一切来なかったんだろ」

蓮はため息をつき、次に出てき...

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