第25章

激痛と、それに引きずられるようなふわりとした浮遊感。栞の顔から血の気が引いた。

同時に胸の奥で、どうしようもなく思う。――蓮は、やっぱり自分にとっての業だ。

彼も彼女の表情の変化に気づいた瞬間、あからさまに狼狽して、すぐに腕を伸ばして支えた。

「大丈夫か?」

痛みで声なんて出ない。しばらくして、ようやくその鋭さが引いていった。

栞は手すりに体重を預け、片足でどうにか立ちながら、視線だけを上げて彼を見た。

「あなたがいなければ、ケガなんてしてない。二度も痛めることもなかった」

蓮は申し訳なさそうにしながらも、どこか不満げに眉を寄せた。

「……ただ、話がしたかっただけなんだ」

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