第38章
「……言え」
顧司承の声がした。わずかに冷ややかな温度を含んでいて、栞は思わずごくりと唾をのむ。
「一ノ瀬社長……?」
「うん」
背筋がひやりと粟立った。
さっき蓮がやらかしたことを思うと、歯ぎしりしたくなる。けれど口にする言葉は、むしろ慎重になった。
「今のメッセージ、私が送ったんじゃないって言ったら……信じてもらえますか?」
「それに、何を送られたのか私も分かりません。でも、私は本気であなたの部下になりたいんです」
「だから、十三日だけ待ってください。十三日後には、私がどこで働くかを誰にも口出しさせません」
説明、忠誠、要望。流れは完璧。なのに通る見込みは薄い。
今の...
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