第44章

栞は深くうなずいた。「だからさ、いつか私たちに娘ができたら、絶対に反面教師にしないと。目をしっかり開いて、クズ男に騙されたりしない!」

「“いつか”って何よ。今この瞬間から、全力で反撃しなきゃでしょ!」

歩美が苛立たしげに声を荒げた。

「栞、あんたがそんなふうに一方的に踏みにじられていいわけない。連中に思い知らせなきゃ。あんたは、好きに握り潰せる“柔らかい柿”じゃないって」

「今はまだいいの」

栞は笑ってスマホを軽く振る。

「向こうは向こうで忙しくなるから。それに私は――あと一週間待てば、教えてあげられる。何が“因果応報”かって」

離婚届が受理され、蓮との関係を完全に断ち切った...

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