第48章

蓮が美月の身体を這うように動かしていた手が、ぴたりと止まった。

情欲に濁っていた瞳も、一瞬で澄む。

「美月、言ったよな。俺たちは恋人でいるだけだって」

まだ掠れの残る声。けれど、動きはひどく冷たい。

蓮は起き上がり、床に落ちたシャツを拾って羽織った。

ブランコチェアに横たわったままの美月は、急に冷えを感じた。涙がこみ上げる。

「恋愛って、結婚のためにするものじゃないの?」

美月の声は悔しさで震えていた。胸の奥では栞への憎しみが膨らむ。

「蓮、私たち、ここまでうまくいってるじゃない。パパもママも、きっと賛成してくれるし……」

「一線を越えた」

たった四文字。冷たすぎるほどの...

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