第86章

司の目には、栞の瞳がまるで星屑を散りばめた銀河のようにきらめいて見えた。

それを見つめながら、彼は思わずふっと吹き出した。

「じゃあ今週末、俺と出張に行こう」

栞は絶句した。

出張。しかも週末。これがご褒美?

罰ゲームと言わないだけ、社長の顔を立ててあげているというのに!

口にこそ出さなかったが、その瞳に浮かんだ不満は彼にすっかり見透かされていた。

彼はわざとらしく尋ねた。

「どうした? このご褒美、気に入らないか?」

栞は変な笑い声を漏らし、ふいに彼へと顔を近づけた。

「一ノ瀬社長と二人きりのお出かけですか? それなら確かにご褒美ですね。社内でこの権利をオークションにか...

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