第105章

新谷卿華は、画面に映る写真をじっと見つめていた。

須藤郁夜は――匿名という形で、この没ネタの商業価値を試している。

「行きたい」新谷卿華は椅子の背にもたれた。「でも、こういう独立系の展示って、警備も入場のハードルも高いでしょ」

オフィスのガラス扉が押し開けられる。

金田川浬が薄いグレーのシャツ姿で入ってきた。手には、黒地に金箔押しのカードが二枚。

彼はそれを新谷卿華のデスクに置き、指先でとん、と天板を叩く。

「New WaveのVIP招待状」金田川浬は金縁の眼鏡を押し上げ、淡々と言った。「V.Eの役員が急に来られなくなってね。チケットがちょうど俺の手に回ってきた。行きたいなら、い...

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