第124章

彼はベッド脇に立ったまま、しばらく彼女を見下ろしていた。やがて次の寝室へは行かず、窓際の一人掛けソファに腰を下ろす。薄いブランケットを引き寄せ、薄闇の中で一晩じゅう見張るように過ごした。

翌朝。

カーテンの隙間から差し込んだ陽光が、部屋を鋭く切り裂く。

新谷卿華は眉をひそめて目を開けた。二日酔いの頭痛がきっちり約束どおりやって来る。頭の中で金槌がごんごん鳴っているみたいだ。こめかみを揉み、マットレスに手をついて上体を起こす。

記憶が、ちぎれたフィルムのようにぶつぶつと繋がっていく。

耳をつんざく音楽。ダンスフロアでの揉み合い。骨まで刺すような夜風の街路。

それから、振り上げた手―...

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