第13章

彼女は必死に体を起こし、ありがたそうにおばさんを見つめた。

「ありがとうございます。あなたがいなかったら、私……」

「縁起でもないこと言うんじゃないよ」

おばさんは手をひらひらと振り、ポケットからくしゃくしゃの領収書を取り出した。

「これ、入院費の明細。とりあえずあたしが立て替えといたから」

新谷卿華は断らなかった。震える手で枕元のスマホを取り、すぐに送金する。さらに少し上乗せして、礼の気持ちも添えた。

今の彼女には、もう何も要らない。

金も所詮、身の外のものだ。

おばさんが出ていったあと、医師がドアを開けて入ってきた。新谷卿華の青白い顔を見ても、余計な慰めは口にしない。事務...

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