第148章

立花真淵はとっくに目を覚ましていた。彼は隣で横向きになり、片手で頭を支えたまま、疲れきった彼女の寝顔を静かに見つめている。昨夜の狂気はもう瞳の底にない。残っているのは、満ち足りた余韻と、甘いほどの優しさだけだった。

そっと身を寄せ、つるりとした額に軽い口づけを落とす。

それから音を立てないように布団をめくり、ベッドを下りて服を着た。起こしてしまわないよう、呼吸まで慎重に。

一階、ダイニング。

立花婆さんはテーブルで朝茶を飲んでいた。真淵が晴れやかな顔で階段を下りてくるのを見るなり、顔の皺がふわりとほどけ、目尻まで笑う。

「卿華は?」

婆さんは彼の背後を覗き込む。「まだ起きてないの...

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