第10章 もう遊びは十分か?

鳴瀬優真は、国分凛の青白い顔に宿る――腹を括った者の鋭さを見て、次いで国分礼二の、今にも火を噴きそうな狂気じみた様子を見た。これ以上何を言っても無駄だと悟り、口をつぐむ。

小さく頷き、立ち去る直前にもう一度だけ凛を深く見つめた。瞳の奥に滲むのは、心配と、どうにもならない無力感。彼はそっと病室の扉を閉める。

病室に残ったのは、二人きり。

空気が死んでいる。息を吸うだけで胸が圧迫されるほど、重く、張りつめていた。

国分礼二は凛を睨み据えたまま、肩で荒く息をする。

「警備員を呼ぶ」

その一言が、誇り高い自尊心の奥に、毒針みたいに深々と刺さって抜けない。

この女――自分を、警備員で追い...

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