第156章 からかわれた

「万年筆じゃ軽すぎる。前にサファイアのカフスはもう手配してあるの。香水とネックレスのお返しのつもりだったけど、今は証拠の件まで増えたでしょう。カフスだけじゃ足りないから、もう一つ選びたい」

橘彩花はベッドから跳ね起きそうになった。

「ちょっと待って? もう買ったの? いつ?」

「一昨日」

「夏目凛!」橘彩花の声が半音跳ね上がる。「いったい私に黙ってどれだけ勝手に動いてるの?」

「それだけ」

橘彩花は大きく息を吸い込み、全身の力で冷静さを引っ張り出した。

「凛、いい? 聞いて。兄が香水を送ったのは、口が滑ってあなたを怒らせたから。あれは謝罪。謝罪の品にお返しはいらないの。返したら...

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