第169章 彼は君のことが好きなのか

国分礼二は会社に戻ると、椅子の背にもたれた。右手首には包帯が巻かれ、そのまま肘掛けに投げ出されている。視線はPCモニターに貼りついたまま、ぴくりとも動かない。

「国分社長、旦那様が、お粥を届けさせました」

「いらない」

「旦那様が……お粥は飲まなくてもいいけれど、薬だけは必ず飲め、と。もう一度胃から出血したら――」

「社長の椅子に座ってられない、だろ」国分礼二が後半を奪うように言い、掠れた声が喉に引っかかった。

西村は机の隅に白粥を置き、隣に薬瓶を並べる。

「それと旦那様は、国分栄太さんの件は自分が片をつける、と。社長は気にしなくていいって……祖父と孫の間に、翌日まで持ち越す恨み...

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