第17章 監視の真相

名取心美は泣きじゃくったまま、ふいに身体がこわばった。信じられないものを見る目で国分礼二を見上げる。――彼は、真っ先に自分を助けに来なかった。

国分凛の視線も、ほんのわずか揺れた。礼二の強張った横顔に、するりと落ちる。

……信じない。

たとえ監視カメラがあったとしても、この男はどうせ名取心美のために、いくらでも都合のいい言い訳を探す。

そのとき、スマホがぶるりと震えた。

秘書からの着信。

国分礼二は即座にスピーカーを入れる。凛に聞かせるためだ。自分は理不尽な人間じゃない、そう分からせるために。

「国分社長、リビングの監視カメラなんですが……停電したみたいで。さっき確認したところ...

ログインして続きを読む