第171章 私が怖いのか?

「……正直に言いますよ」

男はついに観念したように椅子の背へもたれ、肩を落とした。

「国分社長から毎月30万もらってました。夏目さんを見張れって。写真を撮る、行動を記録する、毎晩八時までにその日の報告を送れって言われて」

警察官が調書に一行書き足す。

「具体的な指示は?」

「外出は全部撮れって。で、誰と接触したか、特に男を重点的に。なかでも鳴瀬って男は国分社長が念押ししてました。夏目さんとそいつが同じ画面に入ったら、必ず即送れ。翌日に回すな、って」

警察官が顔を上げ、男を一瞥した。

「ほかには」

「……夏目さんに変な動きがあったら、です。深夜に出かけるとか、知らない男の車に乗...

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